無印と、続編の「新 職業・殺し屋。新 職業・殺し屋。斬 ZAN斬 ZAN新 職業・殺し屋。斬 ZAN」がある作品です。
殺しを職業とした、蜘蛛(志賀了)が主役の漫画です。
この漫画の面白さは、主人公たちの狂気だと思います。
漫画だと、HUNTER x HUNTERのヒソカや、映画でいうと、バットマンのジョーカーのような
狂人を主人公にしたらという漫画です。
旧の前半は、まさしく、それでした。
しかし、新の方は、蜘蛛の誕生の秘密と、職業殺し屋の崩壊を描いた
ただのバトル漫画になってしまってます。
それはそれで、つまらなくはないのですが、悪の組織に挑む、正義の殺し屋集団という感じになってしまってます。(当初から、悪人しかターゲットではなかったのですが、悪を倒すために戦うというよりも、ターゲットが、たまたま悪人だったという描き方でした)
新の方は、蜘蛛を生み出した、世界を混乱させようとする
スパイダーバイト(SB)との戦いが殆どになりますが
蜘蛛の狂気は殆どなくなってます。(たまには出てきますが)
これまでは、悪人が主人公たちの狂気に恐怖するという話だったのですが
新では、主人公たちが普通になってしまったところもあり、敵の方が狂人で、主人公たちが驚いていたと言えます。
クライマックスでは、蜘蛛は何者かという話が主点になりますが
結局、蜘蛛はSBが遺伝子操作により生み出した、某国の工作員だったという事になります。
これは、新の1巻から、大体予想できてしまうのですが、ミスリードだと思ってました。
しかし、ドンデン返し的なものはなく、ある意味で衝撃的でした。
最後は、蜘蛛はSBの工作員たちを倒しましたが、死んでしまいます。
その何年後かに、同じく、ここで死んでしまった職業殺し屋のメンバーである、死条誠の恋人と、蜘蛛の恋人的なマンティスが、子供を連れて、再開している描写で終わります。
ここは、少しありきたりでしたね。
最後まで見て、新も含めて、この漫画の良いところは、蜘蛛の狂人の理由に悲観的なところが無かったところです。
愛する人が殺されたからとか、そういったものは一気に興ざめしてしまうので。
(奥さんと子供を手にかけてますが、特にそれが理由でというわけではないので。)
ただ、個人的には、旧で終わってもらえた方が、良かったと思います。
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