レビューの内容
闇金融業者の「カウカウファイナンス」を中心とした話です。
社長、「丑嶋馨」が債務者の事情に関係なく、容赦なく追い詰めていく漫画です。
最悪のものでは殺人もあります。
「ミナミの帝王」とは違い、破滅するのは悪人ではありません。(ただし、破滅する理由がある人間たちではあります)
そのため、これを読んだ読者には、清々しい感情は無く
闇金の恐ろしさを学ぶことになります。
実際、どこかで闇金の方が、この漫画について聞かれてましたが
大げさにはしているがよく取材しているとの事のため、リアルではあるのでしょう。
本漫画の全体の主人公は丑嶋ではありますが、
各ストーリー毎の破滅に進む債務者が主人公といった形です。
個人的には、前半のウシジマ君の方が読み応えがありました。
前半は闇金の恐ろしさや、関わることで、落ちていく人間の状態を描いていたもので
あくまで闇金が主題でした。
面白いというか、怖いもの見たさというものがありました。
最近のは、どちらかというと人間物語を描いているように思えます。
サラリーマン、エリート、ニート、様々な人間たちが出てきますが
上の一つで言うならば、サラリーマンの悩みが主題になり、闇金はあくまでおまけです。
最近は、どこか人に教訓を与え、良い話をつくろうとしている様な感じがしますが
この漫画に特にそういったものは求めていなく
ただの怖さだけで良いように思えます。