狂気の主人公 堂本ルール
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この漫画の変わってるところは、狂人である堂本が主人公であるところです。後述しますが、そこが、足を引っ張ってしまったところもあるかもしれませんが。 個人的には、5巻という短編のため、最後まで飽きずに見られる良い作品だと思います。 ただ、作風と画力が合っていないのが、残念ではあります。
レビューの内容
content_copy堂本とは?
頭の切れる狂人というのが、彼を一言で表せられる言葉でしょう。 悪役としては、よくあるキャラクターですが、主役としては珍しい性格だと思います。
自らの頭脳を使い、楽しむためであれば何でもやる。その彼の性質が物語を進めていきます。 これは、前作「番長連合」でも同じものでしたが、番長連合では、東が主役であり、彼もここまでの狂人ではなかったです。
ただ、堂本の心の中は、この漫画では、ほぼ分かりません。 心のうちを明かさなかったのは良かったと思います。
content_copy話の構成
初めは、堂本と、ヤクザの息子の浜田山がまんが喫茶難民であるところから始まります。 前回まで、エリート的だった、堂本が、何故こんなところにいるかは不明です(浜田山に目をつけてた?)
初めに行うことは、ちょっとした宗教団体を作るところから始まります。 不況で辛い思いをしている若者たちを天女様と呼ばれる、おばあさんをシンボルにし、救う団体を作ります。 今で言う、生活保護のビジネスに近いものがありますね。
次に、浜田山をヤクザの大物にする話になります。 大国営事業を基軸にした、近くにある、組織との戦いで、彼をそこらを仕切る 組長に仕立てあげます。 この話では、ヤクザとして成長?した浜田山に裏切られて、堂本が行方不明にされ、終わります。
最後のシリーズは、ある団地の地上げ合戦の戦いになります。 地上げをしようとするのは、前回のシリーズで成長した浜田山になります。 それに対して、再び現れた堂本と、団地の住人たちが戦います。
ただ、最後は、何故か、浜田山と、それの上層組織的な長谷川と、堂本の三者での殺し合いになります。 ここでも、結局、堂本は、浜田山に殺されます。
最後に、殺されたと思った堂本が奇跡的に生き残っていたことが分かり、次に、堂本は世界征服を目指すと言い、浜田山を含めた、今まで会った人間に会い、終わります。 これ、番長連合の終わり方とほぼ同じです。。
content_copy■見解
堂本ルールは、打ち切りなのか、どうなのか不明です。 確かに、終盤は急ぎ足で終わらせた感がありますが、この作者は、15巻続いた、番長連合でもそうだったので、スピンオフなので、早く終わらせたとも考えられます
ストーリーとしては面白かったです。 お金の概念は共感できるところがありました。 中々、緊張感がある悪くないお話だったと思います。 上述したように、巻数が少ないこともあり、一瞬で見終わります。
面白いと思いますが、この漫画は、堂本を主人公にすべきではなかったと思います。浜田山で良かったでしょうね。 まあ、ただ、堂本を中心にシリーズごとに主人公を変えてるのかもしれませんが。
また、主人公の堂本に信念が無いのが少し嫌な気がしますね。 狂気のキャラクターは、ヘルシングの少佐、銃夢の教授、るろうに剣心の志々雄共に狂人でありながらも信念見たいのがあるのが良いのですが、堂本は、楽しんでるだけで信念はないです。
また、全てが悪人ではなく、善人はいたほうが良いと思いました。 北野武さんの映画の「アウトレイジ」が全員悪人で売り出しましたが、あれは、ヤクザではあるのですが、武自身は根は悪人ではないのです。 堂本ルールとは違い、長く続いた番長連合では、東は善人なんですよね。
堂本ルールで、何よりも残念なのが、作者さんの画力がストーリーに合っていないのです。 狂気のキャラクターを描こうと努力しているように思えますが、怖いとかカッコイイとか言うのは感じられなく、申し訳ないのですが、顔が気持ち悪いです。