天才の描く 火の鳥 手塚治虫 
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天才の描く 火の鳥 手塚治虫 

登録日:2016/09/03
content_copyレビュー元の漫画
火の鳥
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なし
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漫画の神様、手束治虫先生による漫画です。 黎明編、未来編、ヤマト編、宇宙編、鳳凰編、復活編、羽衣編、望郷編、乱世編、生命編、異形編、太陽編の章で分かれてます。 命をテーマにしており、漫画ではなく、文学としても通じる作品です。 学校の図書室などにもあるほどでしたね。

    目次

  • bookmark概要
  • bookmark漫画の神様
  • bookmarkストーリーの構成
  • bookmark見解(ネタバレあり)

レビューの内容

content_copy概要



漫画の神様、手束治虫先生による漫画です。
黎明編、未来編、ヤマト編、宇宙編、鳳凰編、復活編、羽衣編、望郷編、乱世編、生命編、異形編、太陽編の章で分かれてます。
命をテーマにしており、漫画ではなく、文学としても通じる作品です。
学校の図書室などにもあるほどでしたね。



content_copy漫画の神様





火の鳥でで外せないのは、やはり、作者の手塚先生でしょう。
漫画の神様と呼ばれる人が生涯をかけて作ったという物に、ふさわしい作品です。



手束治虫先生が「鳥山明は純粋で良い、ようやく僕の後継者が出てきた」という話をしたように
鳥山明先生と比較されることが多いですが、私は別世界の漫画家だと思います。
あくまで、個人的にではありますが、
漫画という概念の中で、最高の傑作を生むのが鳥山先生。
漫画という枠を外れて、新しい漫画の概念を生むのが手塚先生でしょう。
どちらも、不世出の天才であり、比べられるものではありませんね。



手塚先生の作品は、どれにもメッセージ性があります。
そのメッセージは考えさせられるものがありますね。



ただ、どうしても、昔の作品なので、画の古さは否めませんが
当時に、このクオリティで絵を書かれていたのは、驚嘆するしかありません。



手塚先生の事を描かれたものが色々ありますが、仕事が多くて、拘りが強いため
締切ギリギリで音信不通になったりと、編集をよく困らせてたみたいですね(笑
そういった神様的意外な人間臭い部分も結構好きです。



ただ、亡くなられる寸前まで漫画を描き、仕事道具を取り上げられた時に、激怒した所は
漫画家としての恐ろしいまでの漫画への想いや、責任感を感じまして、驚嘆に値するものでした。



content_copyストーリーの構成




火の鳥は、黎明編、未来編、ヤマト編、宇宙編、鳳凰編、復活編、羽衣編、望郷編、乱世編、生命編、異形編、太陽編で
分かれてます。

火の鳥は上の章に分かれ、話が進んでいきますが、過去と未来を交互に描かれ
最終的に現代を描く予定のストーリーでした。



現代は、残念ながら、手束治虫先生が今生の最後の作品として生む予定が、急死により描かれませんでした。
そのため、本当の意味では最終回は存在しませんが、名目上、太陽編が最終編になります。



ただ、全ての章で共通しているのが、男女の愛と、差別や奢りなどの人間の醜い部分です。
要するに、人間の一番美しい部分と一番醜い部分が描かれているのです。
章ごとに考えさせられるところです。



各章で、一部のキャラクターを除けば、繋がりは火の鳥だけになるため、好きな章だけ見ても問題ありません。
私自身、全てを見ましたが、じっくり見たのは、時間軸が未来のものだけになりますが、それでも十分楽しめました。



全てにおいて、悲しい結末になりますが、最後に、救いの要素があるので、後味の悪さはそれほどありません。



content_copy見解(ネタバレあり)




私は、特に、未来、望郷、復活の三点が好きです。
未来は二章目で、序盤に描かれたものですが、時間軸的には最後になります。
そのため、アニメなどでは、最後に持っていかれることが多いですが、
これは、個人的には火の鳥のコンセプトを壊してはいますね。まあ、この方が綺麗にまとまってはいるので、分からないでもないですが。
未来は、人類の最後が描かれているので、そういうのが好きな人は、とても楽しめると思います。
マサトと、異生物であるムーピーであるタマミの愛が切なく美しいです。
アニメ版も良いのですが、原作をもう少し表現して欲しかったですね。



望郷は、火の鳥としては、特殊な話ですが、とても、素晴らしい章だと思います。
本当の後半以外は、冒険的な話で、悲劇的な物が少ないです。
他の惑星に住むことになってしまった、主人公のロミの地球に対する想いが切なく、いじらしいです。
この章の異質な所は、火の鳥が主人公に協力的なところですね。

私は一番好きな章です。




復活編は、火の鳥の未来関連の章で、殆ど登場する、ロビタの登場秘話になります。
主人公のレオナが体の多くを機械化してしまい、人間が化物に、ロボットが人間に見えるようになってしまい、ロボットであるチヒロに
恋をする話です。
ロボットに恋をしたレオナはチヒロと融合し、ロボット「ロビタ」になります。
コレに関しては、何でか、漫画とアニメで、殆ど別の話になってしまってます。(コンセプトは同じですが、ストーリーが全く違います




全体的に悲劇であり、恋愛が絡み、泣ける話が多いです。
ただ、人間と人間の恋愛が少ないですね。(太陽編でも、ヒロイン狼ですし)
女性側が人間以外が多いのは、手塚先生の別の作品でも多い気がします。(恋人がロボットだったなど)
後、個人的には、手塚先生は、SFものが、特に面白く思えます。


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