レビューの内容
簡単な漫画説明は下記です。 コチラ 当初こそは、勧善懲悪に見えますが、最終的には違った漫画です。 人間が良い、魔物が悪いとは一概に言えないものになりました。
最後は、お互いがお互いの目的を持った、人間代表と魔族代表の対決になります。 ダイの大冒険が連載されていたのは、1996年ですが、当時としては珍しいものだと思います。 途中でも描かれますが、人を超えた力を持ってしまったダイは人間にも脅威な存在になり、一部の身内を除き、人々から恐れられてしまいます。
序盤から後半全てにおいて、人気キャラである、ポップのセリフや立ち回りは素晴らしい物がありましたが、 最終決戦においては、主人公ダイが輝いたものだと思います。
決戦当初こそは、圧倒的な力を持つ大魔王バーンが優勢でしたが、 最終的には、竜魔人となったダイは、それを超えた力を持ちます。 普通は、ここで、主人公は圧倒的な力の元に、無情に敵を叩きのめすのですが ダイの大冒険が他と違うのが、そこに主人公圧倒的な喜びは無いということです。
皮肉にもバーンの主張する「力こそ正義」をダイ自らが行使しなければならない切なさがあります。
また、バーンを倒しても、ダイに喜びの感情が、そこまで無いのも切ないものがあります。
ダイは、戦いが終われば人間から迫害されるのを、かつ、自分を受け入れてくれるのは どちらかというと、魔物側だということを理解していたのかもしれません。 彼を育てたのが魔物というのも、意味があったのかもしれません。
最終的にダイは、キルバーンの罠によって、地上が爆発される危機の際に 爆弾と一緒に宇宙に飛びだってしまうため、生死が分からずに最後を迎えてしまいます。
基盤にドラクエがあり、原作もあるため、物語としては、よく出来たものだと思います。